英語の”音”でイメージをつかむ
こちらのWebサイトは移転しました。
こんにちは、阿津坂です。
今日からいよいよ新学期です!
月曜日は登録の方が少なめなので、いつもはてんやわんやする新学期も、今日は比較的静か。
人数少なめのレッスンを狙うなら、月曜日、オススメですよ♪
さて、今日のブログは最近気になっている「英語の”音”でイメージをつかむ」ということです。
日本語はオノマトペ(擬声語)が非常に豊かな言葉だと言われています。
オノマトペは、状態とか動きを音で表した言葉で、サクサク、ポタポタ、バタバタ、ざわざわ、などたっっっっくさんあります。
でも、最近(ようやく最近になってなのですが)、英語には「オノマトペ」が別にあるわけではなく、音がわりとそのまんまの意味を表す言葉がけっこうあるのでは?って思うようになってきたんです。
例えて言うと、
日本語では、オノマトペの「グラグラ」+動詞の「揺れる」→「グラグラ揺れる」を表すけど、英語では「wobble」の1言で「グラグラ揺れる」を表していて、そしてその「wobble」という言葉自体が「グラグラ揺れているっぽく聞こえないか?」ということです。「wobble」って聞いて、あんまり安定した感じはないですよね?
そしてその言葉は、ほぼほぼアングロ・サクソン系の英単語ではないかと思っています。
アングロ・サクソン系の言葉とは?
日本語の単語には、もともとの日本の言葉である大和言葉に加えて、中国由来の漢語や、ヨーロッパ語圏からカタカナ語として入った外来語、などいろいろ混じってますよね。
例)
大和言葉: はじめる
漢語 : 開始
外来語 : スタート
これと同じように、英語もアングロ・サクソン系の言葉にラテン語やギリシャ語、フランス語由来の言葉が混じり合って、今の英語ができています(近年では、元植民地のインドや日本語などからも入ってますが)。
で、ギリシャ語・ラテン語由来の言葉は、システマティックだったギリシャ人、そしてその文化を受け継いだローマ人らしく、システマティックにできています。
例えば、decide
語源は de-(分離して)+caedere(切る) → 分離して切る → 決める
decide:動詞 → 決める
decision:名詞 → 決定
decisive:形容詞 → 決心の固い
→ in(否定)+decisive → なかなか決められない
似たような言葉に
express:表現する
expression:表現
expressive:表現豊かな
→inexpressive:無表情の
などがあります。
システマティックですよね! これを利用しても言葉が覚えやすいです。
それに対して、アングロ・サクソン系の古英語は、あんまりシステマティックではない。
でも、この言葉こそが、「わりとそのまんまじゃない?」って思える言葉なんです。
今回思いついたのが、なんとなく「ふるふる、ぶるぶる」って感じの言葉。
語尾が「同じ子音」×2+leの言葉。例を出すと分かりやすいと思うのですが、こういった言葉です:
wobble
cobble
wriggle
topple
baffle
rattle
言葉の最後が、同じ子音が2つ重なった後に「le」が続く、というもの。
これらの言葉ってなんとなく「ふるふる、ぶるぶる」って感じで、かつ日本語のオノマトペで表現できるんじゃないか、って言葉なんです。
wobble(ウォブル)→ 揺れる、よろめく → ぐらぐら
cobble(コブル)→ 小石 → ころころ
wiggle(ウィグル)→ 小刻みに動く → くねくね
wriggle(リグル)→ のたうつ → ぐねぐね
topple(トップル)→ 倒れる、つんのめる → よろよろ
baffle(バフル)→ 困惑させる、まごつかせる → まごまご
rattle(ラトル)→ ガタガタいう → まんま がたがた
動詞と名詞が混じっているので、単純比較はできないんですが、なんか音から状況が想像できませんか?
wiggleとwriggleなんかはそっくりですが、Rがくぐもった音なので、もっと重たく大きくのたうつ感じ。wiggleの方が軽い感じ。
男A:ぐらついてるテーブルを揺らしながら
「なぁ、これってwobbleって感じじゃね?」
男B:「ほんとだ。wobbleって感じだよな」
男A:「じゃぁ、今度からこういう動きをwobbleって呼ぶか?」
男B:「だな」
って言ったかどうかは分かりませんが、こんなんだったんじゃないかな、って思ったり。
古英語はわりとそういう言葉が多いように思います。
使い分けが本当に分かりづらい
clash / crash / crush
これも、基本的には、ガチャン、ガシャン的な感じ。
Lの音が、Rより澄んだ音なので、
clashは金属と金属がぶつかるようなイメージ。元来のイメージは、剣と剣がぶつかる音だと思うので、そこから「戦闘」「(思想などの)対立」という意味が出てきたのだと思います。基本的には「(同種のものの)ぶつかり合い」というイメージ。
こういった同じ様な立場の者同士の「ぶつかり合い」が ”clash”
対して、crash / crushは、くぐもった暗い音のRなので、もっと「ドスン」とした感じ。
crashの方が、aという少し長めに発音する母音なので、激しく「グシャ」
crushの方が、uというパッと発音する母音なので、軽めに「クシャ」
というイメージ
こういった激しく潰れた状態が「crashed」 Warren講師いわく、crashは、重いモノが壁などにドスンとぶつかったのをイメージするのだそう
軽い感じの潰すが「crush」
ちなみに、「一目惚れ」的なのを「crush」と言ったり。出合い頭にぶつかっちゃったかんじなんでしょうか?(笑)
あくまでも私見ですが、こういう風に音からイメージすると、言葉を覚えるのに役に立つのでは?
皆さんのご感想お待ちしています!