オバマ元大統領のスピーチに見る上手な演説の秘訣
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こんにちは、平井です。
先日、あることから、スティーブ・ジョブズ氏やオバマ元大統領、キング牧師など有名なスピーチをいくつか見る機会がありまして、オバマさんは改めてスピーチが上手だなぁと感じました。
使っている単語(現大統領に比べると明らかに違う)、文章の構成、巧みなフレーズ使い、声のトーンの使い分け、間の置き方…
しかし、「うまい」と感じる理由がはっきりとはわからなくて、誰か分析してくれてないかな~とネットで調べていたら、こんな記事を見つけました。
※冒頭に書いてあったのですが、約1年前の10月20日、The National Conference of Teachers of English:NCTE(= 全米英語教師協会?)が、この日をNational Day on Writingと宣言したそうです。そういうわけから、評価が高いオバマ元大統領のスピーチにスポットを当てて、なぜ彼の演説が上手くいったのかを分析している記事です。
記事の中では、オバマさんのスピーチは"rhetorical strategies - 修辞的戦略"が非常に効果的に使われていると書かれています。「耳で聴けば、ここちよい曲のように私達の中に入ってくる。読めば、難しい曲の楽譜が最後にはコードチェンジまで分かるようになる」
そして下記の4つがその戦略として効果を発揮したものだそうです(各項目の和訳が難しいので私の勝手な解釈で説明します)
▼Allusion(魅力・惹きつける力)
かの有名なKing牧師の演説が、黒人だけでなく白人にも響いたのは、人種差別問題を愛国心に繋がる身近な言葉に置き換えたこと。また、文章の中で、その土地の山などを登場させることでより親近感がわくという効果があるらしい。オバマさんも踏襲。
*そういえば日本でも政治家が地方に行ってその土地の食べ物を食べたというと歓声が上がるって聞いたことがある・・・同じ現象か
▼Parallelism
文中で同じ構成(フレーズ)を複数並べると効果的
例:
(by Dr. King) "will not be judged by the color of their skin but by the content of their character"
(by Obama) "to continue the long march of those who came before us, a march for a more just, more equal, more free, more caring and more prosperous America."
*繰り返されると印象に残りやすいですもんね。オバマさんのスピーチには上記の43文字の中に5つもparallel phraseが入ってるらしい。そして他にもたくさんあるそう。
▼Two-ness
(アメリカの公民権運動指導者のデュボイスに倣った)two-ness手法を使う
例:
on the streets and in the courts
I am the son of a black man from Kenya and a white woman from Kansas
white and black
the model student and the former gang-banger
best schools ... poorest nations
*このtwo-nessを使うと、ごちゃごちゃさせずに、でも言いたいことが強調されてバランスもとれるとのこと。
▼Autography
自分自身の生い立ちや経歴をうまく話(政策とか方針の説明)の中に組み込んでいくのも大事。
*「なぜこの人はこの考えに至ったのか?」というオーディエンスの疑問が腑に落ちるところですね。
さすがに大統領になったような人のうしろにはプロのライターさんなり助っ人さんがいるでしょうし、私達が同じことをするのは難しいのですが、日記やライティングの課題を書く際に少しでもヒントになれば嬉しいです。「読んで面白い、惹き込まれる、分かりやすい」そんな文章を書けるようになりたいですね♪